環境設定の内容を説明します。
表示設定の初期値
ここで設定する内容は、画面がどのように表示されるかに関するものです。表示と関係のない設定(文字のエンコーディング、ローカルエコーの有無、音)はターミナル上の右クリックメニューでのターミナル設定で行います。
フォント
ここで設定するのはASCII文字(0x20~0x7F)の表示です。それ以外の文字は「ターミナル」タブで指定します。
キャレット
キャレットとは、文字入力のカーソルです。伝統的には四角形が点滅するだけのものでしたが、Poderosaでは他にもアニメーションのついたきれいなグラフィックスによるキャレットもサポートしています。
文字トランジション
トランジションは、文字が表示または消失する際にどのようなグラフィック上のエフェクトを用いるかの設定です。フェードイン・アウトは文字の明るさの変化をつける効果、拡大・縮小は文字の大きさを変える効果です。
どのような効果が適切かは、PCの性能とユーザ各自の好みで分かれるところなので、いくつかの設定を試したうえで気に入ったものを選択してください。新しい効果の追加についてアイデアがある方はフィードバックフォームよりお問い合わせください。
背景画像
ターミナルの背景画像を設定できます。Poderosaに組み込みのいくつかの画像のほか、任意のpng, jpg等の画像を指定することもできます。例えば、ステージングのサーバと本番のサーバで違う背景画像をあらかじめ設定しておけば、接続先の誤認による深刻なトラブルを避けることに役立つでしょう!
背景の透明度
背景画像が文字の表示を邪魔してしまっては本末転倒ですので、適度な透明度を設定してください。元の画像が明るめの場合、透明度は20%が適正です。暗い画像なら50%~100%でもいいでしょう。
ターミナル
ターミナルに関する設定のうち、すべての接続で共通するものをここに収録しています。接続ごとに異なる設定にできるものは、接続ごとのターミナル設定を参照してください。
非ASCII文字のフォント
日本語、中国語、各種記号・罫線といった文字を表示するために使用するフォントです。フォントのサイズは、各接続での表示設定で指定されたフォントに合わせて調整されます。
ログのディレクトリ
ログは、ここで指定したディレクトリの下に保存されます。ログの種類はターミナル設定の一部として接続ごとに設定可能です。詳しくはログ設定のマニュアルをご覧ください。
Appモードに入るときに画面切り替えのエフェクトを使用
Appモードとは、シェルから起動するプログラムのうち、画面を占有するタイプのもの(less, vi, emacs, 等)です。
これの切り替わりをする際に画面上のエフェクトを付けるかどうかを指定します。
終了時にセッション構成を保存
Poderosaを終了する際、接続先情報とタブの構成を保存して次回起動時復元するかどうかを指定します。もちろん、再起動時後にはSSH鍵のパスフレーズ入力等は省けないので、接続そのものが復元されるわけではありません。あくまでタブの構成のみに復元です。
毎日固定的な接続先を使う場合にはチェック、日によって接続先がまちまちな場合は非チェック、がよいでしょう。
マウスホイールでのスクロール行数
画面上方に隠れてしまったものを見るためにスクロールする量を指定します。
なおAppモードではマウスホイールはカーソルキーの上下と同等とみなしてサーバにデータを送りますが、カーソルキー何個分とするかの指定も兼ねています。
IMEボックス表示キー割り当て
ターミナルにIME経由で直接日本語や中国語を打ち込む場合、ポップアップするダイアログから入力します。
ここではこのダイアログを起動するためのショートカットキーを指定します。
標準キャレット点滅間隔
四角形やアンダースコアでのキャレットの場合の点滅間隔を指定します。アニメーションするキャレットは、そのアニメーションのつくりで間隔が変わるため、この設定は適用されません。
行送りエフェクト時間
例えば、シェルで画面最下行で改行した場合、画面全体が1行分スクロールします。これのエフェクトにかかる所要時間を指定します。
ネットワーク
IPアドレスの選択
接続先の文字列はDNSでIPアドレスの解決をしてから接続しますが、その際のIPv4/v6の優先度設定を行います。
SOCKSを使用
接続の際にSOCKSを経由する場合に指定します。SOCKSのバージョンは5限定になります。
なお、接続先によってSOCKSの使用の可否を切り替えることはできず、全体共通設定のみになります。
SSH
SSHに関する設定とツールです。
KeepAliveまでの時間
ユーザの最後の入力からどれだけの時間が経過するとKeepAliveを送信するかを指定します。最後の入力からの経過時間が基準なので、絶え間なく入力がある場合はKeepAliveは実行されません。また、0を指定するとKeepAliveを送ることがなくなります。
Known Hostに関するメッセージを表示
サーバの公開鍵のチェックに関するメッセージの表示の有無を指定します。サーバの公開鍵を真面目にチェックすることが必要なケースは少ないですが、一応SSHのプロトコル仕様では、公開鍵のハッシュが別途入手したものと同一であるかどうかの確認はユーザ自身で行うことになっています。仮に悪意ある第三者がサーバを偽装していると、このハッシュは意図しているものと異なる、ということになります。
新しい鍵ペアの作成
GUIで新しいSSH鍵を作ることができます。OpenSSHのssh-keygenコマンドと同等の機能です。
接続履歴
接続履歴を保持する個数
内部的にいくつの接続先履歴を保持するかを指定します。Poderosaはこの履歴に存在するものから、接続先やアカウント名のプルダウンの候補を抽出して表示します。
大きくしすぎると設定ファイルのサイズが大きくなったり、その設定ファイルが外部に漏えいした場合のセキュリティリスクが高くなります。小さくしすぎると過去に使用したことのある接続先であっても手入力する必要が生じ、手間がかかります。
接続先をスタートメニューに表示する個数
スタートメニューには、接続先履歴のうち、より最近に使ったものを選んで表示しています。ここにいくつを表示するかを指定します。普段の使用状況や使っている画面のサイズに合わせて適正な値を選択してください。
秘密鍵のパスを保持する数
過去に使ったことのある秘密鍵はプルダウンに表示して選択を容易にしていますが、何個のパスを記憶するかを指定します。
なおPoderosaの設定ファイルに記録するのは秘密鍵ファイルのパスだけで、鍵のパスフレーズを記録するわけではありません。
接続履歴の消去・秘密鍵の履歴の消去・背景画像の履歴の消去
各履歴を消去します。実行前に確認のメッセージボックスを経由します。